行政院(内閣)が15日に閣議を開き、教育部(日本の文部科学省に類似)がパリ五輪での成績ならびに「体育及運動発展部」(体育及びスポーツ発展省)の新設に関する報告を行った。
教育部は選手団の優れた成績とスポーツ科学に基づくバックアップ体制など支援の状況について説明。同時に未来に向けた取り組みを提示した。選手の育成を強化する重点競技についは、従来からのテコンドー、アーチェリーの強化以外に、2028年のロス五輪で採用される新たな競技の選手に対するサポートが打ち出された。また、ロス五輪ではスポーツセンター、「食事マンション」、理学療法クリニックなど、選手村の外でのサポート拠点の物色、計画、準備を早期に始め、さらなる躍進の基礎とする考えが示された。
卓栄泰院長(=首相)はこの報告を受けると、頼清徳総統の公約を執行するとして、新たに「体育及運動発展部」を設け、「スポーツで台湾を強大にする」方針を決定、同部の新設に向けた準備チームをただちに立ち上げると宣言した。準備チームは行政院の龔明鑫秘書長(=内閣官房長官)が召集人を務め、9月に諮問チームを組織する。この諮問チームは行政院の鄭麗君副院長(=副首相)が召集人となり、スポーツ界やスポーツ産業関係者、専門家らに参加してもらう。教育部は引き続き「体育及運動発展部」設置の根拠となる「組織法」の制定に向けた作業にあたり、法案を早期に立法院(国会)での審議に回せるよう関連の手続きに取り組む。
卓行政院長によれば、すでに複数のスポーツ選手に準備チームの諮問委員を要請している。諮問委員となる重量挙げの郭婞淳、バドミントンの李洋、卓球の荘智淵、柔道の連珍羚、パラバドミントンの胡光秋、アーチェリーの雷千瑩、テニスの許育修の各選手はこの日ビデオメッセージを寄せ、「体育及運動発展部」が新設されることでスポーツが台湾を強大にし、台湾におけるスポーツの気風がより高まり、より多くのスポーツ選手がより良いケアを受けられるようになることに期待を表明した。